
もし、あなたの周囲の人がうつ病だとわかったら、どう接していくのが良いのでしょうか。
家族が、友人が、職場の同僚がうつ病という病を抱えているとしたら…。
接し方によっては病状を悪化させてしまうかもしれないし、でも、腫れものを触るような態度や特別扱いもよくないかもしれない…。
うつ病の人の中には自殺念慮を抱いている人もいるので、不注意な言動で取り返しのつかないことになるかもしれない…。
そこで、してはいけない言動や気を付けなければならない点について、考えてみましょう。
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うつ病の接し方|一般的に気を付けたいこと
うつ病の人と接するとき、一般的に注意すべき点は次のような点です。
・聞き上手になって、静かに話を聞いてあげましょう。理解と共感の気持ちを示してあげることが大切です。
・会話の内容ではなく、その裏にある相手の心情を読み取りましょう。
・相手を受け入れる態度とともに、相手の話に巻き込まれて動揺しないことも必要です。
・いつもあなたの味方です、あなたのことを考えていますということを伝えます。
・健康な部分や前向きな面、できるようになったことなどをほめてあげましょう。
・相手がなかなか良くならないことに対する焦りなど、自分のネガティブな感情をコントロールしましょう。
・叱咤激励はしてはいけません。相手を追い詰めることになります。 不安や緊張を和らげ、安心させるような言葉がけを心がけましょう。
・相手の言うことに反論したり、説得、お説教したりするのは厳禁です。
・うつ病の状態にあるひとはとてもデリケートな状態です。大きな声で元気よく話しかけるのは禁物。落ち着いた声で、ゆっくりと話すようにしましょう。
自分がカウンセラーになったつもりで、話をよく聞く、相手に共感する、叱咤激励しないといった点に気を付けて接するという態度が重要です。
家族がうつ病になったときの接し方

・まずは安心できる場を
心の病気の時も体の病気の時と同じように、まずは安心して休息できる場所が必要です。静かで暖かな環境を整え、「ここにいれば大丈夫」という安心感を与えてあげましょう。「何もしなくてもここにいていいんだ」という安心感はうつ病の人の心の緊張を溶きほぐし休息や回復を促すことにつながります。
・ゆっくり話を聞く
無理に「どうしたの?何があったの?」と問い詰めてはいけません。あくまで本人が自分から話し始めるのを待ちましょう。患者が話すことを否定したり意見を言ったりすることはお勧めできません。黙ってただ話を聞いてあげましょう。時には黙って見守るというスタンスも必要です。
・病院に行くことをすすめてみる
しばらく様子を見ていても状況が変わらないようであれば、病院へ行くことをすすめてみましょう。本人がうつ病であるとの自覚がないのであれば「うつ病」という言葉は使わずに、体のことを心配しているという伝え方でよいでしょう。子どもだけでなく夫や妻など相手が大人であっても、付き添ってあげるのが良いでしょう。
友人や恋人がうつ病になったときの接し方
身近な友人や恋人がうつ病と知ったら、聞かされた当人にも動揺は及びますよね。でも親しい間柄なだけにその役割はとても重要、あなたの接し方ひとつで病状が変わってしまうかもしれません。
でも、そんなに気負う必要はありません。何があっても相手を受け止める、その気持ちがいちばん大事です。そして、常に相手を褒めてあげましょう。朝起きられるようになった、外出できたなど、一歩前進したらほめてあげましょう。
また、親しい間柄なだけに時には厳しい言葉もかけたくなってしまうかもしれません。
でも、それは禁物。
叱咤激励やせかすような言葉、うつを軽視するような言葉はやっぱり厳禁です。
相手との関係がどんな関係であろうとも、相手の状況をそのまま受け入れて温かく見守ることが大切なのですね。うつ病も他の病気と同様に、周囲の人にも忍耐力が必要です。
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